感想

イカはなんでも知っている。

「悪人」鑑賞。これはまさに「烏賊(刺身)はなんでも知っている」という映画である。映画版はミステリーのような形式をとりながらも、表出したいことは「犯人は誰か?」ではないので、満島ひかり演じる佳乃を「誰がを殺したか?」は謎として提起される訳で…

「マイマイ新子と千年の魔法」

というわけで、ちょっとした切っ掛けで観に行ったアニメにハマってしまいました。 もともと全国的に多くの劇場でかかっていない上に、公開終了も迫っているので(公開直後からしっかり追っかけておけばとちょっと後悔)、急いで2回目の鑑賞。5日(土)がわず…

結果報告(10月24日)

今日は中古CDバーゲンの日だったので、買い出しに。60〜80年代の紙ジャケを中心にたくさん買いました。そのあとレイトショーへ。観た作品はこれ。 「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」 アメリカ産ドキュメンタリーとしては王道の「応援型」作品。(マイ…

「ドゥ−ムズデイ」

ここのところ、毎年のように「世界の終わり」の震源地となっているイギリスから、今年も同じような内容の映画が上陸。一般的な映画好きでも若干食傷気味のこの題材ですが、いや〜大変楽しい一品でした。 監督は「ディセント」のニール・マーシャル。キャリア…

帰還しました。

行ってきました、Perfume直角二等辺三角形TOUR in 日本ガイシホール、2日目。 いや、ホントに素晴らしかった。昨日の初日がなんだったんだろうかと思えるほど、充実した内容。 会場にいた人はみんな感じたであろう、あの一体感と多幸感は参加した人にとって…

「ザ・バンク 堕ちた巨像」

探れば探るほど世界中みんな「グル」でしたという絶望感を提示する本作ですが、公開数日後の今日現在(4月7日)の時点で、ネット上の感想は賛否両論といったところ。(なんとなくわからないでもない。) 本作は、主人公がインターポールの捜査官(警察系)で…

「トワイライト〜初恋〜」

たぶん「ヴァンパイアもの」、「ホラー映画」という視点でみるとかなり物足りない内容だと思う。この映画は決してホラーではなく、ヒロインのベラ(クリスティン・スチュワート)が恋した相手エドワード(ロバート・パティンソン)がたまたまヴァンパイアだ…

「ノン子36歳(家事手伝い)」

熊切和喜監督の最新作。熊切作品を観るのは初めて。 都会で夢破れて田舎(実家)に帰ってきたノブ子(坂井真紀)は、することも無くブラブラ毎日を過ごす。当然家族(特に父親と妹)との折り合いも悪く、鬱々とした日々を過ごしている。そこへ迷い込むように…

「ファニー・ゲーム USA」

ミカエル・ハケネ監督に寄るセルフ・リメイク。ハリウッド映画とは正反対の文脈で映画を撮り続けている人ですが、今回はハリウッドの俳優を使って、舞台をアメリカに移しての再映画化。この企画をハリウッドで撮ること自体がアンチハリウッドと言う感じ。と…

「悪夢探偵2」

前作はhitomiのアレゲな演技ばかりが話題になったんですが、塚本版金田一と考えれば悪くない映画だったと思います。 まさかの続編ですが、今回は前作とはガラッと雰囲気変わっている。画面はブレブレ、顔に寄った画が多く、あらゆる感情を「顔」の変化でとら…

「The Who:アメイジング・ジャーニー」

イギリスのバンド、The Whoのドキュメンタリー。 どうやら監督がアメリカ人らしく、大変分かりやすくWhoの歴史が学べる2時間。メンバーの生い立ち(当時の時代背景)から始まり、バンド結成、成功と挫折、解散を経て再結成から現在へ至るまでの道のりをサク…

「地球が静止する日」

一言で行って非常に残念な仕上がり。出演しているキアヌ・リーブスとジェニファー・コネリーは好きな俳優さんなんで、画面を眺めてる分には文句はない訳ですが、何ともストーリーと演出が良くない。 50年代のSFのリメイクと言うことですが、今これをリメイク…

「ミラーズ」

アレクサンダー・アジャの新作。主演は何をやってもジャック・バウアー呼ばわりされるキーファー・サザーランド。(もう何やっても拳銃構えた瞬間に「24」だな。) 同僚警官を誤って射殺したことで停職中のNYPDの元警官ベン(キーファー)は事件のトラウマか…

「その日のまえに」

最近復調著しい大林宣彦の最新作。重松清の連作短編を市川森一が脚色したことも話題になっておりましたが(撮影用の脚本は大林自身が書いているみたい。)、またこれがスゴい映画となっておりました。TBSラジオの「ライムスター宇田丸のウィークエンドシャッ…

「ZAZEN BOYS」のライブに行ってきたよ。

去年の宿題ということで。去る12月25日は冷え冷えとする寒空の中、仕事終わりで名古屋クラブクワトロへ。夏にエゾで観た以来のZAZEN BOYSのライブ。ZAZENを観るのは今年で確か3回目。 やあ、これがまた変わってましたよ、スゴくね。 毎回曲のアレンジが少し…

「ワールド・オブ・ライズ」

リドリー・スコット監督、レオナルド・ディカプリオ、ラッセル・クロウ出演のイスラムテロ組織とCIAの暗闘を描いたスパイもの。 まあ感想としては、「ハニ、カッコいいよ、ハニ」の一言。 もちろん主演の2人も良い仕事をしているとは思いますが、なんせこの…

「WALL・E」(日本語吹替版)

「WALL・E」として2回目、吹替版でも変わらず面白い。 2回目ということでディテールを確認しながらの鑑賞。ピクサー作品ではおなじみの画面内のテキストのローカライズも健在。そんなこんなも含めて、密度の高い画面を堪能。でも、今回はそもそも台詞自体が…

「WALL・E」(字幕版)

ピクサーの最新作。アンドリュー・スタントン監督といえば「モンスターズ・インク」、「ファインディング・ニモ」と世間的にも評価の高い人なんですが、僕自身はこの2本の作品については「普通」かなとしか思っていなくて、自分の中では他のピクサーの作品に…

「デス・レース」

blog界隈では、ダメな子扱いされてるポール・W・S・アンダーソンの最新作。ところがこれが面白い。オリジナルである「デスレース2000」とは似ても似つかない内容に変更されているということですが、別物としても観ても十分面白い。 一昔前のB級ムービーの持…

「シャイン・ア・ライト」

マーティン・スコセッシ監督。ローリング・ストーンズのニューヨークでのライブを収録したドキュメンタリー。っていうか一部はニセメンタリー。 若々しく動き・踊りまくるミック・ジャガーの姿に目が釘付け。体形を維持しているロニーとそうでもないキースが…

「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」

まず観終わって感じたのが、「ベン・スティラー、真面目。」の一言。 コメディ映画ってそういう要素が多かれ少なかれあるものだと思うんですが、この映画も良くできた「メタ映画」。 今回の題材は「ハリウッド映画」or「ハリウッド俳優」。現在のハリウッド…

結果報告(映画編その4)

で、少し間が空いて、24日(月・振替休日)は 「かけひきは、恋のはじまり」 「僕らのミライへ逆回転」(2回目) 「ブラインドネス」 「かけひきは、恋のはじまり」はジョージ・クルーニー兄貴の監督2作目。 僕の住む岐阜県の片田舎でもこんな作品がかかるよ…

結果報告(映画編その3)

さらに3日(月・祝)は、 「劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮編」(2回目) 「レッドクリフ part1」 「ブーリン家の姉妹」 2回目を見終わったあとで、ちょうどNHKのBSアニメ夜話でも取り上げられていた作品。2度目も面白い。ひょっとすると「新劇場版エヴァ…

結果報告(映画編その2)

続いて2日(日)は 「僕らのミライへ逆回転」 ミッシェル・ゴンドリーの新作。米国用の予告を観た段階で、手づくり感タップリのちょっとオシャレな青春ものかと思ったら、本編はさにあらず。まるでケビン・スミスあたりが撮りそうなダメな男の子2人組のご近…

結果報告(映画編その1)

では、この期間(10・11月ですが)僕が何をしていたかというと、主に映画とたまにライブに行く日々。でも映画を観た本数はあんまり多くないかも。それと今年はライブもあんまり行ってない状態。(でも11月は3本ライブを観ました。) ということで、まずは映…

蘇る伊丹の系譜

78本目、「おくりびと」。 ノーマークだった日本映画。モントリオールで賞を穫ったということで、少しミーハーな気分で鑑賞。もともと本木雅弘という俳優さんは好きな俳優なので、久々にしっかりした役をやっている山崎努ともども、内容より俳優さん重視で観…

闘う社長降臨!(でもトライダーG7ではありません)

83本目、「アイアンマン」。 本年度アメリカ本土では、アメコミ原作(アメコミ的なものも含む)が割と興行的な数字をとっていて、その中でも現時点で1番は「ダークナイト」なんですが、それまでの1番がこの「アイアンマン」。サマームービーとして公開された…

運命と身体への回帰

81本目、「ウォンテッド」。 これから順番が少し前後しますが、書き上げた分から先にあげていきます。 まずid:Dirk_Digglerさん、トラバありがとうございました。 ということで、カート・ウィマー絡みのことは、この前の日記にも書いたので、それ以外に思っ…

プログラムなピクチャーを目指して

60本目、「純喫茶磯辺」。 予告で観た麻生久美子のメイド服(?)だけが目的の鑑賞だったので、最初っからハードルの設定が 低い状態でしたが、それなりに面白かったです。直前に観たのが「百万円と苦虫女」というどうしようもない駄作(まだ言うか)だった…

戦時国家の本当のところ

57本目、「告発のとき」。 ポール・ハギスの新作。イラク戦争のまっただ中にあるアメリカの現状を描いた力作。 イラク戦争から帰還した息子マイク(ジョナサン・タッカー)が休暇中に行方不明となり、元軍人の父親ハンク(トミー・リー・ジョ−ンズ)はその行…