「ZAZEN BOYS」のライブに行ってきたよ。

　去年の宿題ということで。去る12月25日は冷え冷えとする寒空の中、仕事終わりで名古屋クラブクワトロへ。夏にエゾで観た以来のZAZEN BOYSのライブ。ZAZENを観るのは今年で確か3回目。
　やあ、これがまた変わってましたよ、スゴくね。
　毎回曲のアレンジが少しずつ違うのはこれまでもあったことなんですが、さらに進化というか、音の方向性がガラッと変わってました。今回のライブはダンスミュージックへの移行が完全に終了してました。
　日記書くにあたって、今年のエゾでのセットリストを確認したら、今日のライブの前半の曲順がほとんど同じなことに驚く。夏のフェスで観た時は、新しいベース（吉田一郎）が加入してしばらく経ったこともあり、バンドとしてもスゴく安定感がでていて、ようやく次の段階に入ったなという感じで、セッション主体の技巧系バンドといった面持ちでした。キーボードの導入といった要素も加えて、ストレートなロックというよりプログレみたいな方向にちょっと行ってるなぁといった感じ。
　ところが今回のツアーでは、それもまた変わっていて、ロックバンドというよりダンス＆エレクトロ。縦ノリ主体では無くて、ゆらゆらとしたグルーブ感が永遠と続くような何とも言えない浮遊感と激しくエッジの利いた生楽器の音が融合している。
　4枚目に収録されている新曲（「Honnouji」、「Weekend」、「Asobi」、「Daruma」とか）を中心に、4人編成のバンドというより、生演奏で聞くダンスミュージックという趣き。当初は向井秀徳の思いつきや遊び心で導入されたような付け足し感タップリだったキーボードが完全に演奏の中心に位置している。向井の演奏がこのところ格段に上手くなったこともあるけど、打ち込みをベースにした曲もあり、ミニマムなフレーズをループするように繰り返す演奏は完全にテクノのそれで、少し前に見たゆらゆら帝国も同じような方向に行っていたのが、面白い符号だと思いました。
　あと、向井がこだわってたスカスカしたシンセ音が、なんとも80年代的といいますか、懐かしい軽さといいますか、あまり演奏が上手くなって凝ったことしても面白くないないので、「適当」というユルさを今後残しつつ、音楽的な部分以外も面白いステージを展開していただきたい。
　そんなこんなあって、昔のロックなZAZENを求めてきた人には物足りなかったかも。しかし、ZAZENはCDで聞くよりやっぱりライブ。4枚目発表時に「ZAZENは今後ダンスミュージックをやっていくよ」みたいな向井の発言は、少なくとも今回のツアーでは達成されていた思います。3月以降またツアーがあるみたいなので、またぜひ行きたいです。

ZAZEN BOYS4

REMIX 2005-2008