結果報告(11月29日)

 観たのは、この2本。 テレビ放送時に毎回録画して、一気に最終回まで観たのが「東のエデン」。監督の神山健二さんは、世間的(アニオタ的)には「攻殻機動隊SAC」などで有名なのですが、NHKBS2でやっていた「精霊の守り人」では巧みな語り口と構成で、安心して観れるシリーズ物を監督させたら、1番の人ではないかと思っております。
 その人が作った映画の第1作としてみれば、正直及第点といったところ。元々テレビシリーズを受けた続編である上に、製作段階で2部作へと構成が変わったと言うこともあって、3部作の第2部のような中途半端さ。ただし、ヒロイン と相手役である (テレビでは 。この人はすぐに記憶喪失になる。)のニューヨークを舞台にしたラブストーリーとしては、それなりに上手い1本ではあると思う。
 しかしながら、映画的な面白さが希薄で、監督の得意とする丁寧な語りのみで物語を進めるにはいいですが、根本的に(映画的)演出力が足りていない。さらに作画面もテレビ放送時の普通の回ぐらいの出来なので、華が無い(実直ではある)画面がさらに華が無い方向を強化していて残念。シリーズ終盤で、ヒロインの仲間たちが滝沢をサポートして事態を解決していくという熱い展開があったばかりなので、振り出しに戻ったような今作は、正直もう少しと言わざるを得ないのでした。
 そのかわり、今まで登場していなかったノブレス携帯の持ち主が登場したり、トラックに乗って全国を暴走中のジュイスタチコマ並みに個性的でカスタムな感じになっていたのが面白かったです。
 次はいよいよ本当の最後と言うことで、テレビシリーズ並みにカッコ良くて、キレイな最後を飾ってほしいと思います。(それまで評価は一応お預け。)それでも、テレビシリーズが好きな人は必ず観に行くべし!。
 2本目は「SAW」を生み出したウェイン・ワンの監督作で、 原作を割と忠実に再現したジャンルムービー。ザラザラとした画面とわかりやすく安っぽいセット(及びロケ地)が逆に映画としての面構えを強化していて、開始5分で安心してみれるとわかる力強さ。
 お話としては、主人公 (ケビン・ベーコン)がかわいい一人息子をギャングに殺されたことで、その一味に復讐すると言うもの。(続く)
小説 東のエデン (ダ・ヴィンチブックス)

小説 東のエデン (ダ・ヴィンチブックス)