結果報告(5月17日)


 ようやく観ましたコーエン兄弟の新作。なじみの俳優陣(監督の奥さんもあり)を集めて気楽に作った小品といった感じで、大きな賞を取った後の作品としてはまったく肩に力が入っていない。この辺はベテランの余裕というところでしょうか。でも、予告を観て感じた一抹の不安、「コーエン兄弟がつくるコメディーはおもしろいのか?」問題が案の定出ていて、メタフィクションとしてはそれなりに面白く、皮肉とブラックな笑いは効いているが、作品としては決して面白くない。
 ハードな暴力描写(「ノー・カントリー」的)が浮きまくり。ブラピの殺されっぷりは見事。もっと真剣な作品として撮っていればと思いました。
 もう1本は、ラングどん(TBSラジオ小島慶子のキラ☆キラ」参照)さんが活躍するトンデモミステリーの第2弾。ユアン・マクレガーが出ている段階でオチ(犯人)が透けてみえるのが残念。前作「ダヴィンチ・コード」より遥かに面白かったんですが、それにしてもあまりにもサクサクと謎を解いてしまう展開はどうかと思う。
 監督のロン・ハワードが上手いハリウッド映画を作る職人なので余計に映画的なコクの無さが目立つ結果になってると思う。でも普通の映画を観たい人にはお薦めかも。