正解は、CMのあと
8本目、「バンテージ・ポイント」
期待していなかったので、意外に面白かった。
いろいろと登場人物の背景を書き込むことできたと思うが、あえてそれをやらず、お話の展開のみ 絞って90分にまとめたのは正解。 反面、テロリストの動機や目的まですっ飛んでしまったのはご愛嬌か。
監督のピート・トラヴィスは、テレビドラマの演出出身。
あと羅生門になぞらえられる前半の多重視点による巻き戻し演出に関しては、タイトルのとおりで、 特段有効な表現とは思えず、あの程度の人数と展開なら普通に編集したほうがいいんじゃないかと思う。そうしてまで表現したいものは最後まで出てこない。
期待していなかったので、意外に面白かった。
いろいろと登場人物の背景を書き込むことできたと思うが、あえてそれをやらず、お話の展開のみ 絞って90分にまとめたのは正解。 反面、テロリストの動機や目的まですっ飛んでしまったのはご愛嬌か。
監督のピート・トラヴィスは、テレビドラマの演出出身。
あと羅生門になぞらえられる前半の多重視点による巻き戻し演出に関しては、タイトルのとおりで、 特段有効な表現とは思えず、あの程度の人数と展開なら普通に編集したほうがいいんじゃないかと思う。そうしてまで表現したいものは最後まで出てこない。
多少のご都合主義(アメリカのシークレットサービスがグダグダとか、テロリストそこで避けるなとか。)はあっても、 しっかりとした構成の脚本と、群像劇的な描写が綺麗に展開するので、あえて奇をてらった表現を用いず、復帰間もなく自信を喪失しているシークレットサービスのバーンズ(デニス・クエイド)、または 私生活に問題を抱え、逃げるようにスペインにきている旅行者ハワード(フォレスト・ウィティカー)の再生の物語として作ってもよかったのではないか。 そのほうが、正統派アクションとして評価を得られたかも。
あと、ボーンシリーズのファンはもれなく観ることを薦めします。
映画後半、テロリストサイドに移って事件の全容が明かされるようになると、ボーン印のカーチェイス(都会の道路を一般車両が走り抜けながら、ガンガンやる) とカメラワーク(素早い横方向のパーンの直後ズームアップ)が炸裂。ロシアのタクシー並みにタフなオペルを操り、バーンズが 犯人を追跡。最後トレーラが横っ腹に激突するも、ほとんど無傷なのはボーン並みの強靭さ。(いったいいつからアメリカのエージェントは全身義体化したのか。)
また、元ブラック・ブライアーの工作員(笑)のハビエル(エドガー・ラミレス!見た目がボーンの時と同じ)が大活躍。「ボーン・アルティメイタム」でパズの活躍が少なかった とお嘆きの貴兄は、欲求不満の解消となること請け合い。バッタ、バッタとアメリカのシークレットサービスを始末していく姿が拝めます。
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