結果報告(3月28日)

 えェ〜、行ってきました例のアレ。加えて2本の全3本。 「ワルキューレ」は、ブライアン・シンガーの新作のはずですが、どうやらいつの間にかトム・クルーズに乗っ取られた模様。しかし、眼帯姿のトムさんの凛々しい顔はやっぱりのスターの説得力がある。ただし、今回は背丈以上に彼の鳩胸がドイツ軍の軍服のシャープさを奪う結果になっていることが残念。当初の予定通りトーマス・クレッチマンでやっておけばよかったのに。まあキャストに関してはイギリス系俳優が多いんですが、概ね良かったと思います。
 それにしても、シンガーはユダヤ人ということもあって、「ナチ」をネタにするこが多いですね。(「ゴールデンボーイ」や「Xメン」も「ナチもの」ですからね。)
 ただ、映画としては良くできていて、実録歴史ものとして見事な語り口だし、説明を排除した的確な演出が冴える。ただし字幕版に関しては、今回も戸田奈津子が余計な仕事をしていて台無しです。
 「マーリー世界一おバカな犬が教えてくれたこと」は、オーウェン・ウィルソンジェニファー・アニストンの共演と言うことで鑑賞。オーウェンおかえりなさいということですが、今回はあくまでも普通の人の役。コメディアンとしての復帰は「ナイト・ミュージアム2」までお預けということでしょうか。
 エッセイが原作と言うことで、「起承転結」自体は若干弱めですが、非常に良くできた「家族ドラマ」でした。
 主人公夫妻が犬に萌え萌えする映画ではなく、犬を飼うという行為を通して「家族を作ること」が人生にどんな意味を持つかを描きます。マーリーと暮らすことで主人公ジョン(オーエン・ウィルソン)は浮ついた独身者から地に足についた一個の人間へと変わっていきます。そこを丁寧にわかりやすく描いていて楽しい。映像的には派手なところはないんですが、手持ちカメラ、ビデオ映像を効果的に使っていて、ドキュメンタリー的なリアルさもある。
 最後はわかっていても泣いてしまう。ペットを飼ったことがある人、今現在飼っている人は涙なしでは観れません!!。「ペットの死」=「家族の死」ということがどういうことか、素直に納得できる一品だと思います。
 主演の2人以外ではアラン・アーキンが非常に良かった。グローガン家の長男がまたあの子役の男の子(名前がわからん。確か「ダークナイト」でゴードン警部の長男だったはず。他の映画でも最近よく見る子。)だった。それと出演者がらみで中盤に衝撃映像があるので、80年代に映画を良く観ていた人は注意が必要です(笑)。
 最後は今年前半で一番の問題作、「ウォッチメン」。原作は未読の状態の鑑賞でしたが十分面白い。Dr.マンハッタンとオジマンディアスについてはダイジェストになっていたと、原作未読の僕でもわかりましたから、そのうち届くはずの原作を読んで補完したいと思います。早くディレクターズカット(ないしは完全版)が世の中に出てほしいですね。(できれば劇場で観たい。)でも、あと2回は観たいと思います。
 もうちょっと書きたいことがあるので、あとで書きます。
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