結果報告(12月27日)

 昨日に引き続き、「アバター」観たぜ!。ネイティリ萌え、トゥルーディ萌えだぜ。 まあ、この作品がCGや3Dについて語られる映画であることは間違いなくて、Twitterでもそのことばかり。特にIMAXで観るとその質感と書き分けの細かさは特筆すべきもので、その情報量の多さは、PS3の最新ゲームでもかなわないほど。素人でもよくわかるのが、実写として物理的に撮影されたフッテージとCGとして無から有を生じせしめた部分がほとんど差が無いものとして提示されていることで、「アビス」以降キャメロンが追い求めてきた映画表現の現時点でも到達点だと思う。
 あと3Dに関しては、映画興行という産業面との関わりが強いと思いますが、映画という平面的な表現の中にいかに空間というものを持ち込むかという命題をクリアにできたと思います。
 既存の映画人は演出家も撮影監督も、素晴らしい画を得るために、アングルや照明を工夫し、撮影機材を開発し、いかにして奥行きを感じることができる縦の構図や空間的な広がりを感じることができる画を作り出してきました。僕はロジャー・ディーキンスロバート・リチャードソンエマニュエル・ルベツキといった撮影監督が好きなんですが、そういった人たちは今でも色々な素晴らしい画を生み出しているんですが、それとはちょっと違ったことが起こっているのがこの作品。
 そこで重要なのは、被写体のどこにピントが合っているかということで、画面の中心にあるものにピントが合うと手前でも奥でも映像がボケる。これが実に意識的に行われていて、そのことで画面内に変なレイヤーができているように観えるというマイナス面もあるんですが、観た人が立体感を感じる上でそれを助けていて、いわゆる高い没入感が生まれる。このあたりはフルCGアニメにおける3Dのような基本的にパンフォーカスな画面作りには無かったもので、設計された空間に現実にかなり近い情報を突っ込んでおいて、それをどのように見せるかをかなり計算している。この辺りは、「アバター」の撮影監督マウロ・フィオーレの腕の見せ所だったのかも知れないと思います。
 ただしここまでCGの比率が上がると、撮影監督の現場での役割がどのようになっていくのか。それが今後の映画の世界に大きな意味を持つとしみじみと考えてしまいました。
 このあとは、個人的に感じた萌えたポイントを列挙していきたいと思います。